住宅ローン用語集
納税証明書
納税証明書とは
納付すべき税額や納付済みの税額などが記載されている書類を「納税証明書」といいます。
納税証明書は、税金の種類ごとにあり、納付すべき税額、納付済みの税額以外にも、納期が到来していない税額や納期が過ぎて未納になっている税額も記載されています。
納税証明書は住宅ローンや事業融資など融資の審査で必要となるケースが多く、証明する税金の種類によって発行依頼先も異なるため取得の際には注意が必要です。
主な納税証明書の発行依頼先
- 確定申告をした場合の所得税、消費税:税務署
- 住民税、国民健康保険税:市区町村
- 自動車税:都道府県
このうち住宅ローンの審査では、税務署で取得できる納税証明書を必要とするケースがあります。
税務署で発行される納税証明書の種類
納税証明書の種類 | 証明内容 |
---|---|
納税証明書(その1) | 納付すべき税額、納付した税額及び未納税額等 |
納税証明書(その2) | 「申告所得税及復興特別所得税」または「法人税」の所得金額 |
納税証明書(その3) | 未納の税額がないこと |
納税証明書(その3の2) | 「申告所得税及復興特別所得税」と「消費税及地方消費税」に未納の税額がないこと(個人用) |
納税証明書(その3の3) | 「法人税」と「消費税及地方消費税」に未納の税額がないこと(法人用) |
納税証明書(その4) | 証明を受けようとする期間に、滞納処分を受けたことがないこと |
納税証明書の取得方法
納税証明書は、確定申告書類を提出した住民票の所在地を管轄する税務署で取得できます。
取得方法には「オンラインによる請求」と「書面による請求」があります。
オンラインによる請求の場合、次の3つの方法があります。
- オンラインで請求して税務署窓口で受け取る方法
- オンラインで請求して郵送で受け取る方法
- オンラインで請求して電子証明書で受け取る方法
書面による請求には次の2つの方法があります(個人が取得する場合)。
- 郵送
- 窓口申請
納税証明書の取得費用
納税証明書は、税目数や年度数、枚数などによって必要となる交付手数料が変わります(下記参照)。
郵送の場合、表の交付手数料のほかに、郵送料が必要になります。
書面による請求の場合の納税証明書の交付手数料
納税証明書の種類 | 交付手数料※ |
---|---|
納税証明書(その1) | 税目数×年度数×枚数×400円(370円) |
納税証明書(その2) | 年度数×枚数×400円(370円) |
納税証明書(その3) | 枚数×400円(370円) |
納税証明書(その3の2) | |
納税証明書(その3の3) | |
納税証明書(その4) |
- カッコ内はオンラインによる請求の場合
課税証明書や確定申告書と納税証明書との違い
課税証明書は市区町村が発行する個人の次の項目を証明する書類です。
課税証明書に記載されている内容
- 所得金額
- 住民税の課税額
- 扶養の状況(扶養の人数)
- 課税標準額(課税の対象となる所得額)
- 市区町村によって書類の名称や証明の内容が異なることがあります。
確定申告書は1年間の収入を申告し、所得税額を確定させ、納税するための手続き書類です。
課税証明書は、確定申告などで確定された収入に基づいて発行されます。
それに対し、納税証明書は課税された税金の納付状況を証明する書類になります。
各書類の違いは次のようなイメージで考えるとわかりやすいでしょう。
確定申告書 | 収入と所得税の確定 |
---|---|
税務署発行の納税証明書 | 所得税等国税の納税状況の証明 |
課税証明書 | 住民税の課税状況の確認 |
住宅ローンの必要書類としての納税証明書
住宅ローンを申し込むと、申込者の収入や借入などが審査されます。
その際、正確な所得額や税金の滞納の有無などを確認するために納税証明書の提出が求められるケースがあります。
給与所得者が住宅ローンを利用する場合
会社員や公務員などの給与所得者の場合、勤務先が源泉徴収をするため、源泉徴収票の提出が求められ、納税証明書は必要のない場合がほとんどです。
ただし、副業等の給与以外の収入がある場合に、副業等で得た収入に対する納税状況を確認するために、納税証明書の提出を求められるケースがあります。
個人事業主が住宅ローンを利用する場合
事業所得を得ている個人事業主は、ほとんどの場合、確定申告書の写しとともに、納税証明書の提出を求められます。これには、個人事業主は自身で納税を行う必要があるため、申込者に税金の延滞などが存在しないかどうかを確認する目的があります。
そのため、税務署が発行する納税証明書のその1、その2、場合によってはその3の提出を求められます。
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- 記事中に用いているシミュレーションの金利は試算例であり、実際とは異なります。